Skip to main content

はじめに|SNSは「広報担当の仕事」ではない時代へ

「SNSは若手に任せておけばいい」「発信=とにかく投稿すればOK」

――もし、今もそんな運用体制でSNSを回しているなら、それは極めて“旧来型”の設計です。

企業がDX(デジタルトランスフォーメーション)を本気で進めるなら、SNSはプロモーション戦略の一環として設計されるべきです。

本記事では、SNSを事業部全体のDX施策と連動したマーケティング資産として位置づけるための「理想的な運用体制」について解説します。


SNSは単なる発信手段ではない ― DX文脈での再定義

❌ よくある旧来型のSNSの位置づけ

  • 投稿担当は現場に任せきり
  • 何を投稿するかは現場で都度考える
  • 広報や販促とは別ラインでSNSが動く

これでは、SNSが“単なるアナウンス板”として終わってしまい、事業成果につながる設計にはなりません。


✅ SNSをDXの一環で考える:理想の運用ステップ

以下は、SNSを「戦略設計」から組み込む運用モデルです。


【①】事業部全体のプロモーション方針を決める

  • 今期の重点訴求は?(例:新商品/定番リブランディング)
  • どのチャネルで何を伝えるのか?
  • SNSは「どの施策を補完する存在なのか?」をここで定義

SNSが後追いでなく、“最初から設計に入る”ことがポイント。


【②】SNSの役割とKPIを明確化

  • 認知/関心喚起/比較検討/CV促進、どこに貢献させるか?
  • 投稿の目的を「UGC誘発」「LP誘導」「イベント告知」など具体化
  • KPIはSNS単体でなく、事業目標から逆算して設計

【③】ペルソナごとにSNSの方向性を設計

  • どのSNSを使うか?(Instagram/X/TikTokなど)
  • 写真/動画/テキストのトンマナ設計
  • ペルソナの“SNS内での行動特性”を反映したフォーマット設計

【④】投稿コンテンツの設計と量産体制

  • 投稿テーマを「プロダクト訴求」「ノウハウ」「ユーザーの声」などに分類
  • 複数形式に展開(リール・ストーリー・フィード)
  • 社内/社外の連携体制と制作スケジュールを可視化(=DX型運用)

【⑤】投稿・広告・配信を一元設計

  • 投稿タイミングと広告の連動(ブースト設計)
  • 投稿表/カレンダー/シナリオ連携で「再現性のある運用」を構築

【⑥】反応分析と「社内への報告」まで設計

  • SNSの反応を「事業成果にどうつながったか」で可視化
  • エンゲージメントだけでなく、「保存数」「指名検索数」「サイト遷移」など定量的な成果を共有
  • 社内での理解・協力を得るために、「報告フォーマット」「KPIツリー」を設ける

💡 SNSを含めた“DX的組織設計”の重要性

XROSSOVERが提供するSNS運用支援では、企業内の部署横断型設計(マーケ・広報・販促が連動)が特徴です。

🧩 組織イメージ例(画像参照)

  • SNS担当は「現場の若手」ではなく、事業責任者と横並びの位置付け
  • 広告/データ/制作/PRと連携する体制
  • SNS運用自体をアウトソースではなく“伴走支援+エンパワーメント”として推進

こうすることで、SNSが単なる「外注投稿業務」ではなく、企業内のDX推進装置として機能します。


まとめ|SNSはDX推進の「現場最前線」である

SNSは「成果を出す仕組み」まで含めて設計することで、DXの一環として組織変革を後押しする強力な施策となります。

単なる投稿スケジュールの話ではありません。

SNSは今、戦略・組織・ツール・連携を横断的に設計できる「企業の外部接点の中核」となっています。

加納 美音

新卒で大手アパレル総合商社→商社→日系化粧品メーカー商品企画・PR→PR、マーケティング、デジタル販促に従事。 入社半年で5,000名の内、月間セールスランキング1位を獲得。 商社にて新規部署立ち上げとして入り、赤字から黒字へ転換、年間10億円の 売上高を達成し、事業部化。 メーカーにて新ブランドをローンチし、半期売上5億円を達成。 その後、XROSSOVERに参画し、消費財メーカーを中心に「可視化できるPRマーケティング」を実施。「SNSでモノは売れる」ことを体現し続けている。 #プロジェクトチームの育成、強化 #クリエイティブディレクター #SNSの最適化と分析